塗仏の宴 [小説]
京極夏彦著『塗仏の宴』です。
これは前編である「宴の支度」から実に半年も待たされての完結であっただけに、もどかしい思いで胸が焼け焦げるかと思いました。
関口が殺人事件の容疑者として逮捕されたり、前作の登場人物の再登場があったり、「操」というキイ・ワードは前作から受け継がれたようです。実は前編を一巻完結だと思って読んでいたので、最後100Pくらいになっても憑き物おとしが始まらない…なぜだ…謎は解かれるのか?!と思っていたのです…。つづく、という文字が出たときに本当にもう「やられたー!」という感じでした。
一見ばらばらのような破片たちが、後編で一気に収束していく痛快さはたまりません。ただ私としては、アノヒトの死が、どうしても…なんか釈然としないのです。前作ではあれほど完璧だったのに。人間の運命はわからないものだということが、小説内でもリアルに描かれています。
京極堂に対峙する大物の登場に、ますますこのシリーズから目が離せなること請け合いの1冊です!
明日は月9ドラマにもなる?なった?『サプリ』をご紹介しようかと思います。今日ようやく四巻まで読破しました~。
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