レディ・ジョーカー [小説]
本日は高村薫著『レディ・ジョーカー』に行きましょうか。
なぜならKIRINの勝ち樽が当たったからです。ビールといえば、『レディ・ジョーカー』でしょう!という誤った認識が私のなかにはあります。そもそもこの本を知ったきっかけは、秘書科の先生に「これが企業ってもんなんです!」と講義中に紹介されたからなんですが、発表当時、かなり話題になっていたことは覚えています。
グリコ・森永事件をベースにして、直木賞作家高村薫が世の中に企業倫理を問いかけた作品、それが『レディ・ジョーカー』です。大企業の社長が誘拐され、身代金が要求される。警察は勿論介入するが、犯人グループと企業との密約が…?というストーリー。これも渡哲也主演で映画化されています。正直映画、かなりの出来だと思います。俳優陣がかなり豪華で、映画のつくりとしてもなかなかです。完全に他者化しているような、第三者的冷静さが高村の小説にはあると思うのですが、渡がそれを引き継ぎつつ、熱さを出している。実に好演でした。個人的に加藤晴彦もいい味を出していたと思います。
今世の中は企業倫理というものが非常に曖昧になっていて、IT企業の不祥事なども相次いでいますよね。そういった今の社会に警鐘を鳴らし続けた作家高村薫渾身の一作であるこの『レディ・ジョーカー』は、是非読んでいただきたいと思います。他の作品もかなりお勧め度が高いのですが、それはまた次の機会に。では、勝ち樽でビールを呑んできます!
はじめまして。
高村薫の合田刑事ものが好きです。
映画は見ていませんが、なかなかよさそうですね。
by 鯉三 (2006-06-30 19:25)
鯉三さん、こんにちは、はじめまして。
合田刑事ものですか!私は『李欧』というか『わが手に拳銃を』をやはり推してしまいます。
映画も機会があればご覧ください!なかなか良いですよ!
コメントありがとうございました。
by lilli (2006-07-01 08:42)