富豪刑事 [小説]
本日ご紹介するのは…と書き出すと、某通販番組のようで非常に自分の語彙力のなさを思い知らされるのですが、なにぶんこういった文章を書くのは初めてということでご容赦いただきたく…。
一回目にご紹介したいのは、筒井康隆著『富豪刑事』です。
最近まで「富豪刑事デラックス」がドラマで放映されていましたね。正直前回の「富豪刑事」はアイドル刑事もの…ということで観ていなかったのですが、たまたま今回観て、目からうろこがぼろぼろとこそげ落ちました。いいじゃんふかきょーん!彼女以外にはもうこの役はできないだろうな、と思わせる"素"っぷりに脱帽。
というわけで、「富豪刑事」読了です。
最初にお断りしておきたいのは、原作では主人公は孫美和子ではなく(というか孫自体出てきません!)神戸喜久右衛門(おじいさま)の嫡男・神戸大助だということです。
キャデラックを乗り回し、一本八千五百円のハバナ産の葉巻を吸う「富豪刑事」大助が、奇抜な発想で事件を解決に導いていく、というストーリーです。が。「お前ももう警察にそのような大きな仕事を任されておるのか~」「ちょっとよろしいですか?」などの名台詞は健在!
筒井なので勿論、トリックはミステリーもののように技巧を凝らしたものではありませんが、ドラマではコミカルに描かれる<大富豪の金銭感覚>も、資本主義社会におけるお金とは?というメッセージ性のあるものに昇華されているように思います。
短編連作ですので、読みやすさバツグン。
さらに文庫なので、電車の中などで読むにもお勧め!
(でも私は全集で読みましたが…。本屋に無いわ図書館貸し出し中だわで…。ちなみに全集では20巻に収録されています)
ドラマ版とは少し違った「富豪刑事」の世界を、雨の夜長に堪能してみてはいかがでしょうか?
お勧め度 ☆☆☆
まずはご挨拶 [雑記]
最近大学で留学生のお世話をさせていただいているのですが、きまって「日本のお勧めの小説や漫画を教えて欲しい」と言われます。語学のためだけでなく、文化や流行なども知っていきたいというご希望があるのは充分承知の上なのですが、サラッと出てくるかー!(注・管理人は仮にも文学系の院生です)というわけで、ブログで掲載していくことにしました。
勿論、そのためだけでなく、自分の読了日記としても活用していくつもりです!
同じようなご趣味の方がいらっしゃれば幸い。
オモシロそうだなーと思って下さったなら、是非、ご一読ください!