京極夏彦スペシャル [小説]
今日久々に百袋シリーズを再読したので、記念?に京極スペシャルを!
とはいえ、京極堂シリーズ・百器シリーズ・非妖怪もの、の三作になりそうですが…。
京極夏彦著 『姑獲鳥の夏』
私と京極の出会い…それはやはり『姑獲鳥の夏』でした。こんな分厚い新書見たことねえ!という私の期待を裏切らず、最初50頁の薀蓄は辛かった…。私思うに、京極を好きになれる人は、まず最初の薀蓄をクリアーした人ですね。それを越えるとどんどん面白くなっていくというか、どんどん惹きこまれていくので。デビュー作とは思えないほど完成度の高い、納得のミステリーです。
京極夏彦著 『百器徒然袋 風』
京極夏彦の『京極堂』シリーズで人気の探偵榎木津が主人公のシリーズ。
限りなく視力を失った変わりに、人の記憶が"視える"薔薇十字探偵社の榎木津礼二郎。ノーブルな外見とはウラハラに、その言動は常人には理解できない「中中の人物」!そんな彼と、彼に巻き込まれた人々が織り成す痛快な事件解決ストーリーです。百器シリーズは、普段の京極より薀蓄が少なめで、主人公榎木津の躍動感あふれる言動が非常に面白いです。
もいっちょ京極 『ルー・ガルー ~忌避すべき狼~』
他メディアにも移行して話題を呼び、直木賞も受賞した『巷説百物語』のように、京極は妖怪ものというイメージが先行しがちですが、実はこういった近未来的なものも書いているんですね。世界観などを一般から公募して作品化したものなんですが、私は意外と好きです。ラストがありきたり~という一般評価は覆せませんが、京極ってこんなライトなものも書けるのか!と。雰囲気が漫画っぽいんですね、要するに。硬派な作品はちょっと…というときに、この分量はかなりの満足を与えてくれると思います。
はじめまして。
「姑獲鳥の夏」読みました。
確かに前半はきつかったですけど、そこを超えると結構なボリュームにもかかわらず、あっという間に読めました。
今、「魍魎の匣」を読み始めたところです。
京極堂シリーズはなかなか面白そうなので、ハマりそうです。
by じゅぴたー (2006-06-27 22:54)
じゅぴたーさん、こんにちは、はじめまして!
そう、前半が乗り越える山場ですよね…。「魍魎の匣」も面白いですよ!というか、京極堂シリーズは全部読ませます。私は「絡新婦の理」がお気に入りなのです。是非是非はまってください!
またよかったらのぞいてみてくださいね!コメントありがとうございました!
by lilli (2006-06-28 08:21)