東京タワー [小説]
映画があったせいか、どうも混同しがちな二つの『東京タワー』が今回の読了作品です。
一つ目はリリー・フランキー著の「東京タワー」です。
少年時代と、上京時代の二部に分かれて、ご自身の家族との距離を見つめなおした作品。オカンが非常にいい味を出しているという前評判と、これは泣ける!という前評判。両方の評判に押されて読んでみました。
………。
ぶっちゃけ、泣きました。
「コレで泣かせるなバッキャーロー」みたいな、「ヤラレタ感」は否めません、正直。
しかし社会における家族のつながりや距離感を真正面からドーンとぶつかって書いている点は評価できると思います。こういうテーマの作品が好きな方は是非、小島信夫著の『抱擁家族』も読んでいただきたいと思う次第です。
お勧め度 ☆☆
二つ目は、こちらこそ映画化されました!江國香織著の「東京タワー」です。
映画も観ました。岡田君とまつじゅん目当てではありますが…。
映画のほうでは表現しきれていなかった(ように思う…)、二組の年の差カップル(年上の女と年下の男)の、精神的な愛と肉体的な愛のコントラストを、江國の誌的な筆が表現しているように思えてなりません。なんせまあ読みやすいです。もっとディープなものをお求めの方には渡辺淳一著の『失楽園』などをお勧めします。年の差カップル好きな方には、ドラマにもなった(小雪・松本潤一主演)漫画『きみはペット』なども是非読んでいただきたいです。きみぺは最近ちょうど完結したばかりなので…。
お勧め度 ☆☆
東京タワー オカンとボクと、時々、オトン (出演 オダギリジョー)
- 出版社/メーカー:
- メディア: DVD
こんにちは。
私は江国さんの方の「東京タワー」だけ読みましたが(リリーさんのは図書館の予約待ちです。気が遠くなるほどの待ちで…/笑)映画はまだなんです。観たいと思いつつ、オシャレな雰囲気なんだろうなーと想像するとちょっぴり萎えてしまう自分がいたり。
小説の方が出来がいいんですか?私はずっと逆なのかと思い込んでいました(苦笑)ますます観なきゃ!という気になりました。
by ナオ (2006-06-26 20:59)
ナオさん、コメントありがとうございます!
映画はオシャレな雰囲気ですねえ…。"萌え"はありますが(笑)私は原作のほうが色々想像できて素敵だと思いました。
リリー・フランキーさんのほうは、私はあきらめて買いました…。図書館の待ちが50人越えていたので…。
またよかったら覗いてみてやってくださいね!
by lilli (2006-06-27 08:14)