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ラッシュライフ [小説]

 伊坂幸太郎著『ラッシュライフ』読了です。
 実は途中まで友人の家で読んでいたのを忘れていた作品…。結末をざっと読んでから、再読しました。
 さまざまな人間模様(泥棒、離婚間近のカウンセラー、失業者、神に魅せられた男etc)が同時多発的に存在し、それらの関係性がラストへとつながっていく、伊坂らしい作品ですね。二作目でもあるし、多少初々しさという名のわかりやすい伏線などが目立ちますが、個人的に坂口安吾の作品の一部が出ていたり、マニアな映画のことが出ていたり、マニアックな嗜好がやはり"ワールド"だなあと面白く読了しました。順番ばらばらに伊坂作品を読んでいるので、「あ、アノヒトが!」という発見が出来てすごく楽しかったです。まさに"ラッシュ"ですね。好きなエピソードとしては、やはりラストの豊田(失業者)が自分にとって大切なものは決して譲れない、という姿勢を見せたところでしょうか。首輪ちょんぎるシーンもなかなかよかったですが…狂人っぽさが出てて…。
 お勧め度は結構高め。文庫も出ているので、伊坂作品をもっと読んでみたい!という方にはぴったりかと思います。

ラッシュライフ

ラッシュライフ

  • 作者: 伊坂 幸太郎
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2005/04
  • メディア: 文庫


 
 最近は坂口安吾、結構ブームのようですね。本屋でも『堕落論』が平積みになっていました。(文庫が出たからかな?)私的には信長が好きなんですが…。あとは不良少年とキリストとかね。作中に出ていた白痴の女性に~というのは↓この作品です。

白痴・青鬼の褌を洗う女

白痴・青鬼の褌を洗う女

  • 作者: 坂口 安吾
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1989/07
  • メディア: 文庫

ランキング:)


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